眼が乾くために、不快な症状が現れるドライアイドライアイは、
涙液の減少あるいは質的な変化により眼の表面に障害を生じる疾患です。
涙が足りないと涙の役割が低下するので、眼は乾いて傷つきやすい状態となり、
重症になると眼の表面に無数の傷がついている場合もあります。
■強い症状や長びく症状は放っておかないほうがいい
軽い症状はやがておさまることもあります。
しかし症状が強かったりいつまでも長びくようなら眼の表面が傷ついていることが考えられるため、
眼科を受診したほうが良いでしょう。傷から細菌が入り込んで眼全体が感染したり、
傷が深くなって視力が低下するおそれがあるからです。
■ドライアイのメカニズム
ドライアイとは、涙が不足したり成分が変化して質が悪くなることによって、
眼の表面に障害が生じる状態をいいます。涙はまばたきによって網目状の薄い膜となり、
いつも眼の表面を覆って乾燥あるいはゴミや細菌などから眼を守っていますが、
ドライアイになると涙液が正常ではなくなるために、
眼の表面を十分に保護できなくなり、眼が乾くのです。
■涙が減る病気や薬の影響、または年齢や環境もドライアイの原因に
涙が不足したり質が悪くなる原因には、眼の病気やある種の薬の影響があげられますが、
健康な人でも年齢と共に涙は少なくなりますし、夜間やストレスが高い時も少なくなります。
一方、涙は十分にあっても、まばたきが少なかったり部屋が乾燥しているとドライアイになりやすく、
またコンタクトレンズやアレルギー性結膜炎はドライアイと深く関係しているといわれています。
ドライアイの主な原因
○涙の質・量の低下(涙液が正常ではない)
高齢、夜遅くまで起きている、ストレスが高いなど(生理的要因)
病気、ある種の降圧剤や精神安定剤など
○まばたきが少ない
コンピューター、ワープロ、眼を酷使する作業(運転、細かい作業、読書など)
○涙が蒸発しやすい
眼が大きい、乾燥した部屋など
○その他
コンタクトレンズ、アレルギー性結膜炎、大気汚染、紫外線など
ドライアイの対策
(後ろのテストでドライアイの自己診断をしてみましょう)
【対策-1】日常生活
普段の生活に少し気をつければ眼の乾きを軽くすることができます。
○ワープロ、コンピューター作業は休憩が必要
リラックスを心掛け、眼が疲れたら休ませましょう。
○なるべく上をみない
テレビやワープロの画面は、眼より下方に置くようにしましょう。
ときどき眼を休ませる
画面は眼より下に置く
○見やすい環境を作る
机は直射日光を避けて、ワープロなどの画面は照明が反射しない場所に置きましょう。
照明が反射している画面は眼が疲れる
○部屋の湿度を保つ
加湿器やぬれタオルを干すなどして保湿に注意しましょう。
冷暖房の効いている部屋は眼が乾きやすい
【対策-2】目薬
(1) 眼科を受診し、医師の処方した目薬をさす。
症状が強い場合や長びく場合は、眼に傷がついているおそれがありますので、
眼科を受診し、医師の指示に従うほうがよいでしょう。
(2) 市販の目薬をさす
診察の結果、軽症のドライアイであれば、
医師の指示によって市販されている目薬をさせばよい場合もあります。
|